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  • 執筆者の写真伊牟田インストラクター

更新日:7月29日


こんにちは、フィジオピラティス副代表の伊牟田です。


本日は"骨粗鬆症に対するピラティスエクササイズのコンセプト"というタイトルで筆をとらせていただきます。



骨粗鬆症には運動が大事と言われるのだけど、どのように運動していけば良いの?


“運動が大事“ということは分かっていても、どんな運動をすればよいのか、または、何に気をつければよいのか、ということが大事だよね。今回は、骨粗鬆症の方が運動をしていく上で、どんな運動を何に気をつけて行っていけばよいのかを分かりやすく書いていきますね。




100年美しくしなやかな身体でいるために、学んでいきましょう!



1. 骨粗鬆症について


 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を単なる骨の老化現象と考えている方も少なくはないと思いますが、骨粗鬆症は明らかな「疾患」とされており、適切な知識のもと予防や治療が必要とされています。



骨粗鬆症予防において重要なこと


①骨量を十分に増加させておくこと

最大骨量の獲得には成長期における栄養・運動といったライフスタイルが大きく影響します。規則正しい生活を心がけ、無理なダイエットなどは避けて運動を楽しんでいきましょう。


②早目に検査し、現状を知る

特に女性は閉経後急速に骨量が減少するため、早期に検査を行い、医師の指示のもと適切な介入を行うことで、骨量のさらなる現象を食い止めることが重要となります。


③骨折予防のため、転倒を予防する

骨量がすでに進行してしまっている場合、骨量の維持とともに転倒を予防することが重要となります。ご自身の筋力やバランス能力はもちろんのこと、自宅の身のまわりに危険な環境はないかを見直すことが必要です。


このように、“骨粗鬆症を予防する”といっても、各年代で意識することが変わってきます。なるべく早い段階から意識して、将来のために適切な備えをしておくことが肝要です。


そして骨粗鬆症の方が一番気をつけたいことは、なんといっても骨折ですね。


手首や股関節、そして肩関節は転倒によって打ちつけることで骨折することが多いです。

しかし、背骨に関しては転倒して尻もちをつくことで骨折することもあるのですが、場合によってはくしゃみなどの圧力で“いつの間にか”骨折してしまうこともあるのです。


その背骨のいつの間にか骨折を予防するためには骨や体幹を強くするだけでなく、背骨をしなやかに動かすことが出来ることが重要となります。




2. 強さだけでなく、しなやかな背骨をつくる


強くしなやかな骨とするためには食事から得られる栄養と、運動による適切な骨への刺激が必要となりますが、ここでは“背骨の動き”に着目して書かせていただきます。


背骨は首の骨が7個、胸の骨が12個、そして腰の骨が5個の計24個で構成されています。その24個の骨一つ一つは関節で繋がれており、本来であれば“蛇のように”しなやかに動かすことが出来るのです。


しかし、本来は一番しなやかに動かすことの出来る胸の背骨には肋骨がついているため、呼吸が浅く肋骨の動きが少ないと、胸の背骨のしなやかさも失われてしまいます。



そうすると、胸の背骨と腰の背骨のつなぎ目部分に負担が集中しやすくなるため、背骨の圧迫骨折が一番多い場所となるのです。



よって食事から得られる栄養と、運動による適切な骨への刺激で骨密度を高めることはもちろん重要ですが、同時に背骨をしなやかに動かせるようにして、負担を分散させられるようにすることが大事になるのです。



体幹の強さとしなやかな背骨を作るためのエクササイズはこちら

1. 強くしなやかな体幹 四つ這いエクササイズ → https://x.gd/aTeUr


2. 座ったまま出来る しなやかな背骨エクササイズ① → https://x.gd/r9ui8


3. 座ったまま出来る しなやかな背骨エクササイズ② → https://x.gd/37WlG



3.  やってはいけないエクササイズ、やるべきエクササイズ


背骨は椎骨と呼ばれる一つ一つの骨から構成されていますが、その椎骨の構造上、骨粗鬆症の方の背骨は「強く曲げる負荷に弱い」構造となってしまいます。


よって、運動が大事といっても、“何をやるか、どのように行うか”が重要となってきます。


例えば以下のエクササイズ。


ピラティスではロールオーバーといい、ヨガでは鋤(すき)のポーズと呼ばれるようです。

こちらは本来、腹部の筋肉も活性化され血流も良くなるとても素晴らしいエクササイズなのですが、骨粗鬆症の方には椎骨の椎体と呼ばれる部分に強い負荷がかかるため、リスクを伴います




一方、以下の背骨を反らすエクササイズ。

椎骨の後方部分は、前方の椎体と比較すると骨密度低下の影響を受けにくい部分となっていることと、背筋を適切に鍛え、良い姿勢を保てるようにしておくことで、椎体への負担を減少させることが出来るため、行うべきエクササイズといえます。

腰痛や脊柱管狭窄症の方も、腹部にクッションを利用することで安心して行えます。



このように、エクササイズも薬と同じで症状を適切に判断し、用法・用量を守りながら行うことが重要となります。



4.  転ばないためのバランス向上に必要なこと


先にも述べましたが骨折を予防するためには“転ばないこと”が重要となります。

たとえ骨密度に不安があっても、転ばなければ骨折は防ぐことが出来るのです。


その為にはなんといってもバランス能力を向上させる必要があります。

片脚立ちをした際にどの程度楽に片脚で立つことが出来るかを日々確認して、いかなるアクシデントにも柔軟に対応できるようにしておきましょう。


片脚立ちのバランス向上の為にこちらの記事もあわせてご確認ください。

エクササイズ方法もご紹介しています。




1. 今現在のご自身の骨の状態を知る

2. 状態に応じて適切な対応を行う

3. あらゆるアクシデントにも柔軟に対応できる身体を創る

を心がけることが、人生100年を健やかに活動し続けることにつながります。


今回の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

適切な取り組みを続け、日々の生活を楽しんでいきましょう。

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