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  • 執筆者の写真伊牟田インストラクター

更新日:6月10日


こんにちは

人生100年時代 健やかに動き続けるための身体を共創する

Physio Pilates (フィジオピラティス) 文京本郷の副代表 伊牟田真樹(いむた まさき)です


今回のテーマは”腰痛と動きの成功体験”です。


動きの成功体験?



一度腰痛を経験してしまうと、「これすると痛くなる」「この動作で痛くなったらどうしよう」「まっすぐ立つと痛いから、腰を少し曲げよう」など、無意識のうちにあまり良くない判断をし始めてしまうんだ。




それでどうなるの?




姿勢が悪くなったり、動き方が適切でなくなると、腰痛を再発させてしまうことがあるんだよ。




100年歩き続けるために、腰痛について勉強していきましょう^^



腰痛は、多くの人々が日常的に直面する問題です1)。我々は理学療法士として、そしてピラティスインストラクターとして、数多くの腰痛患者と接してきた経験から、動きを通じて腰痛を克服する重要性を深く感じています。ここでは、腰痛の原因と対処法、そして成功体験の大切さについてお話しいたします。


1. 腰痛の原因とその影響

腰痛の原因は多岐にわたりますが、姿勢の悪さや筋力の低下、日々のストレス、長時間の座り仕事、そして過去の怪我などが一般的な要因です。


それらが要因となり腰痛を引き起こすのですが、腰痛といってもレントゲンやMRIで診断出来る特異的腰痛と、明確な異常がない非特異的腰痛に分けられ、“異常はないので安静に”と言われてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。


2. 腰痛を経験すると動きや姿勢が悪くなる理由

一度もしくは数回、腰に強い痛みを経験した場合、本来の痛みの原因であった組織が修復されていたとしても、身体を動かすこと自体が怖くなり、過度な緊張から筋肉を過度に硬めてしまったり、本来の適切な動きを避けてしまったりしてしまいます。これを恐怖回避といいます2)。そういった方々は、「私の腰は弱い」「腰をしっかり守らないといけない」「もっと悪くなってしまう」といった誤った信念があるとも報告されています3)。



3. 適切な動きと姿勢に戻る方法

そういった長い期間感じている腰痛の改善には、成功体験の積み重ねが重要となります。子供の成長でも同じだと思うのですが、“出来ない”と思いこむのではなく、小さなステップを踏んで“出来た”の体験を積み重ねていくことが、腰痛克服の為にも必要です。そうした小さな成功を積み重ねることで、モチベーションを維持し、身体を動かすことへの自信を高めることができます。腰痛の方の成功体験とは、なんといっても“痛みのない動きの経験”の積み重ねです。


4. 事例の紹介

例えば、とある方は腰の痛みでまっすぐ立つことに苦労していました。

そして、腰痛の症状もそうですが、“背筋を伸ばす”ということに怖さも感じていたのです。


ですが、まずは寝た姿勢でのエクササイズから初め、痛みを感じない動きから徐々に成功体験を積み重ねることで、次第に動きがスムーズになり、痛みなくまっすぐ立つことが可能になってきました。そして痛みを感じずにまっすぐ立てるだけでなく、日常の生活の中でも痛みを感じずに活動できたことで、その方は自分の進歩に驚きと喜びを感じ、自信を持ってさらに挑戦しようとする意欲が湧いてきました。


エクササイズを行う前


行ったエクササイズ3例


エクササイズを3ヶ月行った後の変化


4. フィジオでの対応

腰痛の改善には適切な評価のうえで、適切な介入の継続が鍵です。我々が重要視しているポイントは、“どんな動作を避けるべきか”の判断を適切に行い、出来る動きで成功体験(痛みのない動きの経験)を積み重ねていただくことです。そしてセッションを通じて得た動きの習慣を、日常生活に取り入れることが重要となります。適切な姿勢での立ち方や座り方、デスクワーク時の姿勢改善、定期的なストレッチなど、日常生活で実践できるアドバイスもフィジオピラティスでは提供しています。


5. 終わりに

私は、理学療法士・ピラティスインストラクターとして、適切な動きこそが治癒を促す最大の薬だと信じています。腰痛に悩む全ての人々に、適切な動きを与え、そこから得られる成功体験を通じて、再び健康でアクティブな生活を取り戻してほしいと願っています。小さな一歩から始めることで、大きな変化を実感できるはずです。私たちと一緒に、腰痛のない明るい未来を目指していきましょう。


  1. 厚生労働省:令和4年 国民生活基礎調査の概況

  2. Leeuw M, et al: The fear – avoidance model of musculoskeletal pain: current state of scientific evidence. J Behav Med, 30: 77-94, 2007

  3. Darlow B, et al: Easy to Harm, Hard to Heal: Patient Views About the Back. Spine (Phila Pa 1976), 40: 842-850, 2015.

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